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にきびを治そう2015
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前回にきびについて書いてから早1年。
前回の内容を読み直すと、この1年の間に、またにきび治療が大きく進歩したことを実感します。
今年はにきびの新薬が2種類発売されました。
過酸化ベンゾイルゲル(ベピオゲル)と、その後に少し遅れて過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンの配合ゲル(デュアック配合ゲル)です。
どちらの薬も「過酸化ベンゾイル」という成分がミソで、「ニキビの原因菌の増加を抑える抗菌作用」と「角質を剥離させて毛穴のつまりを改善する作用」を持っています。
アメリカなどではクレア○シ○やらプロア○ティ○など市販薬にも含まれ、すでに広く使われ効果も知られていた成分ですが、やっと日本でも使えるようになったのです!(クレア○シ○やプロア○ティ○は日本でも市販されていますが成分が違うんです。)
前回のブログで、アダパレンゲル(ディフェリンゲル)という外用薬により、「毛穴のつまりを改善する」ことでにきびを予防できるようになり、大きく治療が変わったことを説明しました。
過酸化ベンゾイルは「抗菌作用」があり赤ニキビに効果を発揮する上、アダパレンと同様に「毛穴のつまりを改善する」ので予防効果もあるのです。
つまりにきびを予防する上で続けるべき薬剤の選択肢が増えた、ということになります。
この半年間使用した中でも、アダパレンゲルを塗っていたけれど赤にきびを繰り返していた方が、過酸化ベンゾイルゲルを始めてから明らかに新しいにきびができにくくなるのを経験しており、にきび治療のツールが増えたことを実感します。
にきびと一口に言っても、炎症のあるにきび(赤にきび)や炎症のないにきび(毛穴のつまり、面ぽう、コメド)といった様々な段階がありますが、始まりは目に見えないレベルの小さな毛穴のつまり(微小面ぽう)といわれています。
今回ご紹介した薬に含まれるアダパレンや過酸化ベンゾイルという成分は、塗り続けることで「毛穴のつまりを改善する」ことができ、にきびの始まりから予防できるわけです。
予防というのは良い状態を維持することですから、効果は実感しづらいものです。
過酸化ベンゾイルは赤にきびを改善させる「抗菌作用」がありますので効果も実感しやすいと言えそうです。
(ちなみに、配合ゲルに含まれているクリンダマイシンは「抗菌作用」を有する抗生物質で、以前から赤にきびの治療に使われてきました。抗生物質は長期使用で耐性菌が出現する可能性があるので使用期間に注意が必要ですが、赤にきびが多い時期に実力を発揮します。)
人それぞれ肌質もにきびの程度も違いますので、それぞれの方にとってどの薬が最適かというのは一概に言えません。治療をしてみたいと思った方は是非皮膚科にご相談ください。どの薬も予防のためには塗り続ける必要があることは頭に入れておいてください!私も未だににきび肌で、地道にアダパレンゲルを塗り続けています。
追伸
例年以上に長い休みになったシルバーウイーク、天気が良くて良かったですね!
私も長野県の上田市立美術館に出かけてきました。
藤子・F・不二雄展、興奮しました!生原稿やキャラクターグッズ!
絵心のなさには定評のある私ですが、藤子不二雄先生に憧れた時代もあったのです。
藤子先生がまんが家として成功するまでを描いた「まんが道」、改めて読み直したのは言うまでもありません。