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「慢性」じんましん
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「慢性じんましん」では、年単位で症状を繰り返すこともまれではありません。
治療としては、症状が出現しないよう、抗ヒスタミン薬という飲み薬を続けていくことが大切になります。
良い状態が続いた後、減らしたり、間隔をあけたりして治療を緩めていき、最終的に治療なしで済む状況を目指していくことになります。
症状が落ち着いたのに治療を続けることは、じんましんに限らず大変なことですが、慢性疾患では一般的です。
むしろ、症状が良くなって薬をやめて、またぶり返してしまう方が、もっと大変な事態だと捉えた方がよいと思います。
抗ヒスタミン薬の作用機序からも、良い状態で内服を続けた方が、治療の意義が高まると考えられています。
じんましん治療をする上で難しいのは、じんましんの発疹(「膨疹」と呼びます)は時間が経つと消えてしまうので、診察の時に必ずしも症状がないことです。
そこで最近、じんましんの状態をより客観的に把握できるように、「評価ツール」というものが用いられるようになってきました。
「評価ツール」は症状の程度や、生活への支障の度合いなどを測るもので、さまざまな疾患で使用されています。
じんましんの評価ツールもいくつか作られてはいるのですが、これまではあまり用いられてきませんでした。
新薬が登場し(昨年10月のブログ参照)、「慢性じんましん」への注目が高まる中、最近評価ツールをもっと使用して治療に役立てていこうという機運が高まってきています。
当院でも昨年の秋ごろから、「UCT (Urticaria Control Test)」というツールを試験的に使い始めています。
簡単な質問票に答えていただくことで点数付けをするものですが、UCTでは点数が高いほど調子がよいという評価になります。
点数化することで、症状の程度を患者さんご本人も認識できますし、記録しておけば経過を追ってご自分の体調を把握できることにもなります。
半年あまり使ってきた中で、医師の立場としても、ただの点数扱いにとどまらない情報を得られている実感があります。
慢性じんましんで当院に通院中の方には、もしかしたら今後お願いさせていただくかもしれませんが、その際は治療の一環だとご理解いただき、有意義にご利用いただければと思います。
追伸
やっと花粉の勢いが弱まり、ヒルクライムシーズンがトーライです。
毎週のように榛名山に登ってきてます。
登りのときは必死すぎてなかなか景色を楽しむ余裕はないのですが、一汗かいたあとの眺望は爽快です!
昔からの友達にも「ヒルクラやろーぜ!」って勧めているのですが、なかなかみなさん、食わず嫌い。
そんなこんなで、ハルヒルまで1カ月弱です。