尋常性乾癬

乾癬の新しい治療薬!

乾癬の新しい飲み薬が登場して1年が経ちました。

乾癬は長期間にわたって発疹を繰り返すことが多いですが、まずはどの方も塗り薬の治療を経験されると思います。

範囲が限定していれば塗り薬も十分効果的ではありますが、範囲が広かったり、爪など治りにくい部分に発疹がでた場合には全身的な治療も必要になります。

その場合、紫外線療法や飲み薬が選択肢に上がってきます。

紫外線療法は安全性は比較的高いですが、通院の頻度が高くなるという欠点があります。

一方、これまでの飲み薬は効果は期待できるものの、それなりに副作用のリスクもあり、採血したり、血圧を測ったり、注意点はありました。

そんな中登場した新しい飲み薬。その名も「オテズラ」!

「ドカベン」の殿馬が脳裏をよぎってきますが、この1年で結構な戦力になってきたと思います。

 

オテズラは、これまでの乾癬治療に使われてきた薬剤とは作用機序がまったく異なっており、まさに新しい薬です。(作用機序に関する研究の歴史は長いようですが)

一番の特徴はやはり安全性でしょうか。

効果が期待できる一方で、安全に長期に内服もしやすいという点で、まさにクリニックに通う乾癬患者さんにとってはとても有意義な薬剤だと思います。

 

ただやはり問題点はあります。

まず、特に使用初期に、下痢、吐き気、頭痛などの副作用が出現しやすいです。最初は低用量から始めた方がよいということで、「スターターパック」があり、徐々に量を増やして慣らしていくようになっています。

効果の出方には個人差があり、人によっては4ヵ月くらい飲み続けないと効果が出てきません。

すぐに効果が出る人もいますが試してみないと分からず、価格がやや高めというところは覚悟が要ります。

 

専門施設で行う必要のある生物学的製剤でなくても、クリニックで効果の期待できる飲み薬という選択肢ができたことは、大きな進歩です。

紫外線療法と併用できることもとても大きな利点ですので、興味のある方は是非皮膚科でご相談いただければと思います。

 

追伸

春目前にして、ついに風邪をひいてしまいました。

同時に花粉症も悪化、鼻からのどにかけてしんどいことになりました。

寒暖の差も日々激しく、今年は花粉も多いし風も強いので、引きこもってます。

急に寒くなった時に、いつもより短くトリミングしてしまいました。ちょっと寒がってる!?

 

 

 

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