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アタマの乾癬
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先月の「フケ症」に絡んだお話の続きです。
たびたび本ブログでも登場しますが、「乾癬(かんせん)」も頭皮によく病変が出現する疾患です。
乾癬の発疹は、前回登場した「脂漏性皮膚炎」より分厚く、大型の粉を付着することも多いです。
乾癬の場合、塗り薬の治療がベースにあり、程度や範囲により紫外線療法や内服療法といった選択肢が加わってきます。
塗り薬の中では、ステロイド外用薬と活性型ビタミンD3外用薬が主力です。
この辺りはアタマの乾癬と言っても、他の部位と同様の治療方針です。
違いを出すとしたら、毛髪がある部位なので、ベトベトの軟膏より、ローションやクリームなどを処方することくらいでした。
そんな中、アタマの乾癬をターゲットにした、新しい製剤が加わってきています。
1. コムクロシャンプー(シャンプー様外用液剤、ステロイド、2017年7月)
2.ドボベットゲル(ステロイド・活性型ビタミンD3配合外用剤、2018年6月)
どちらも有効成分としては従来と同様ですが、剤形に特徴があります。
1.は、洗髪前に薬剤を頭皮に塗って、15分後に泡だてて洗い流すという、まさにシャンプーでユニークな治療薬です。
2.は、毛があっても塗りやすいゲル製剤。ステロイドと活性型ビタミンD3の配合剤はすでに乾癬の外用剤の中で主力になっていますが(2016年6月のブログ参照)、これまで軟膏製剤しかありませんでした。
同じ有効成分でも、剤形が変わることにより、使いやすくなりました。
使いやすくなってしっかり外用できることで、より高い効果も期待できます。
塗り薬も、様々な形で進歩していくのですね!
ご興味のある方は、ぜひ皮膚科でご相談ください。
追伸
ご招待いただき、大阪の学会に参加してきました。
(ちゃんと仕事もしてきましたが、)せっかく大阪まで来たので、行ってきました。
笑いの聖地、なんばグランド花月!
前半は漫才や落語、後半に新喜劇。
完璧な間、見事なアドリブ(かどうかも分からない)、まさにプロの技でした。
靴選びに失敗し靴擦れだらけで、たどり着くのも大変だったのですが、笑いで痛みが吹き飛びました!