第41回群馬実地皮膚科医会(2001年11月18日、桐生市)で、
過去7年間の私の医院における帯状疱疹患者の動向を報告した。
それは、外来診療の合間に、ノートに記録しておいた患者情報を
集計したものである。
私の医院ではおよそ年間100名ほどの帯状疱疹の患者が来院している。
その増減はあまりない(1995年度は調べた期間が少ないので、あくまでも
参考データ)。
今回の集計で、年齢別分布をみると、新村眞人先生らの報告でみられる
ニ相性ではなく、50歳台にとくに多くみられる傾向を示した。
驚くべきことは、最近帯状疱疹を2度罹患している患者が増えており、
年々増加していることであった。
2度罹患した患者の多くは、私の医院でかつて診断・治療した患者であり、
私の診断能力が未熟(?)でなければ、まず間違いはない事実だと思われる。
なぜだろうか?近年多用されているスタチン系薬剤は、免疫系に影響を
与え、ときに帯状疱疹が生じうることを報告した。あるいはさまざまな
環境汚染や食物摂取変化も考えられよう。おそらく単一な事象ではあるまい。
多くの因子が絡み合って帯状疱疹の再発が増えているのではないだろうか。
これがもし事実ならばきわめて由々しき問題だと思われる。この点に関して、
多くの先生方のご意見をお教えいただきたい。